一般の大学生は、「4年間で学んできた」ということを、所属する大学の「卒業」というかたちで示すことになっています。もちろん「卒業した」というだけでその人の能力・経験等、すべてを証明することはできません。しかし、大学卒業資格は就職や大学院への進学等で、自分の知的なキャリアを稀ャ缶的に証明する重要な材料となります。 では、自主的に研究活動を行い、様々な大学で学ぶモバ大生の場合、そのようにして大学レベルの学問を修めたことを証明するのでしょうか。 モバ大生は、4年間を通じた「研究成果」と、複数の大学での学習を通じて取得した単位をまとめることで、「学位(学士号:Bachelor)」を取得します。(大学卒業も、この学士号を「○○大学が発行した」ということを表しています。)モバ大生はこの○○大学というところに「文部科学大臣」が入るというところが違うだけです。文部科学大臣が学士号を発行するという制度を「学位授与制度」といいます。 この「学位授与制度」を利用すれば、モバ大生としての活動を通じて「学士号」を取得することが可能です。日本では一つの大学で4年間学んで、その大学から学位をもらうということが常識のように考えられています。しかし、大学の持つ「教育資源」(講義やゼミ)と「学位を授与する」という2つの機能を必要に応じて別の機関で利用することもできるわけです。研究成果と複数の大学で取得した単位を審査し、学位を授与するという役割を、「独立行政法人大学評価・学位授与機構」という国の機関が行っています。 大学評価・学位授与機構で取得した学位は、いうまでもなく、国が定めた正式な学位として4年制大学卒業(大学が授与した学位)と同等です。学士号を持っていれば「4年制大学卒業以上」という応募要件がある企業や大学院にも出願できます。
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